AI vs. 教科書が読めない子どもたち
『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』をKindleで読みました。
本の内容
AIに東大を合格させることを目指して動き出したプロジェクトをベースに、AIの歴史からAIによる問題の解き方、AIの解き方に勝てない子どもたちの様子が書かれています。
要約
本は“AIに東大を合格させることを目指した東ロボくんプロジェクトについて”、“AIによる試験の問題の解き方”、“AIが解ける問題を全く解けない子どもたち”という3つのセグメントに分かれています。
東大を目指した東ロボくんはどのようにして問題を解いているのかというと、実は文章を全く理解せずに頻出する単語などから予測して解いています。
それに対し文章を正しく理解できるはずの子どもたちは、文章を理解できないAIが解ける問題を解くことがほとんどできないなど、AIを研究して分かった現代の子どもたちの文章力の低下に警鐘を鳴らす内容となっています。
感想
AIの歴史やAIはどのように問題を解いているのかなどは興味深く読むことができましたが、子どもたちの文章力が低下しているというのには疑問を感じました。
Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。
こちらが実際の例題で学生の正答率が悪かったものらしいですが、急に英名がアルファベットで出てくる上に長いので単純に読みづらいですし、愛称という単語は子どもには馴染みのない単語に思えます。
アレックス、アレクサンドラ、アレクサンダーとカタカタにするだけでも読みづらさを防げますし、愛称はあだ名やニックネームという子どもに分かりやすい単語にしてもいいはずです。
使い慣れない単語によって読みづらい例題になっていることで学生の正答率が悪いとも取れてしまい、子どもたちの文章力については素直に納得できませんでした。
とはいえAIについての記述はChatGPTなどのレベルが高いAIが流行った今でも通用するものですし、読んでおいて損はない一冊です。
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